2005年10月03日

「津波アジアNGO国際会議」参加レポート 最終

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【写真】国際会議の様子(タイ・クラビー、9月26日)
9月26日 アジア津波国際会議

 いよいよ今日は国際会議当日。クラビー県知事のあいさつから始まり、午前中は全体的な被害状況や復興課題について大学教授やNGOリーダーから説明があり、その後で、インド、インドネシア、スリランカ、モルディブからの出席者からそれぞれの国の被災状況について発表があった。

 午後からは日本国際ボランティアセンター(JVC)代表の熊岡路矢さんのコーディネートで、日本の奥尻、神戸、長岡からの出席者がそれぞれの経験について発表した。これは災害大国である日本の災害とその復興活動を紹介し、スマトラ沖地震津波で被災した国々の長期的で持続可能な復興を見据えて、日本が持っている教訓を提供することが目的である。
 まず、奥尻から奥尻消防署・消防士の三浦浩さん、そして神戸からCODE理事・事務局長の村井、最後に新潟から長岡市国際交流センター・センター長の羽賀友信さんがそれぞれの立場から経験談や教訓を語った。その結果250人以上の聴講者が1時間半の間、熱心に日本の経験を聞き入り、時間制限はあったものの多くの質問が出た。前日、タイの被災地を実際に見て、日本の経験をどのように伝えるか(どのような教訓をタイの人が必要とし、どの教訓がタイで生かされるか等)について多少不安はあったが、聴講者の反応から確かな手ごたえが感じられ、日本の経験に対する関心の高さを感じた。

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【写真】神戸の写真を見るタイの被災者 (タイ・クラビー 9月25日)
 今回の会議の参加をとおして、日本の経験・教訓を伝えることの意味は2つあるように思う。まず1つは精神的に心の共有をすること、そして2つ目は手法的に日本の教訓を伝えることである。
 1つ目の精神的な心の共有は、国や民族は違っても同じように災害を経験した人と人が、心を通わせることにより、苦しみが軽減されたり、動機付けされたりするということ。これに関しては、会議の後で聴講者が話しかけてきて、発表を聞いて災害時のことを思い出し、自分の身近にいる人を大切にすること、命を大切にすることを学んだという話を聞いたので、国や災害は違っても多くの人が同じ感情を共有することができたと思う。
 2つ目の手法的に日本の教訓を伝えることというのは、日本の被災地の事例(課題や対策)をもとに、他の被災地でも、その地域の特性に合わせて応用することができるのではないかということである。これに関しては、会議という限られた時間を越えて、1人1人の聴講者が発表から何を学び取り、今後どのように実践していくかによるものである。今回の会議に留まらず、今後も各被災地がお互いに学びあえるような関係を続けていきたいと思う。
 明日の最終日は会議で話し合ったことを元に提言(宣言)を作成し、記者会見で発表する。短い期間であったが、今回の会議のように国を越えて情報を交換し、お互いが学びあう場の必要性を強く感じた。

事務局スタッフ 飯塚明子



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2005年10月01日

「津波アジア NGO 国際会議」参加レポート vol.2

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【写真】(上)いかを捕るかごを作る住民 (下)修復されたボート(タイ・プラトン島 9月23日)
9月23日 津波被災地訪問

 今日は3つのグループに分かれて津波の被災地を訪問した。片道4時間かかるので、朝6時にホテルを出発。私たちはクラビーからパンガー県のクラブリ地区にあるプラトン島に行った。プラトン島には、3つの村があり人口は1255人。人口の95%以上の人々が漁業に従事している。その中でも木で作ったかごにイカをおびき寄せて取るという漁法を多くの人々が使っている。この方法は、現地の人が昔から使っている漁法で、かごは島にある木を使って現地の人が作る。この漁法だと大量のイカを1度に取りすぎることがないので、生態系にも優しい。この島では、津波で約80人が死亡、又は行方不明、115の家が破壊され、70のボートが破壊された。

 ここでは、Save Andaman Network(SAN)という団体が活動しており、住民と協議しながら、漁業支援と住宅支援を行っている。漁業支援では、ボートヤード(ボート修理場)で壊れたボートを修理したり、造ったりしている。住宅支援では津波で被災し島の中央に避難していた住民に恒久住宅を建設している。どちらの支援も住民と何回も協議しながら、住民自らがボートを造ったり、住宅を建てたりできるように支援している。SANは支援をするにあたって、徹底的に住民と話し合う。住民が津波で何を失い、何が必要か、津波前から存在していた課題は何かなど、住民と話し合いながら、住民自身が今後の復興を担っていけるよう、特に、その地域の文化(伝統的な木の船、原始的な漁法)に合わせて支援している。その土地に元々あった課題(土地問題、生態系の問題)を解決するための道すじを復興過程に取り込んでいくことの大切さをSANとその地域の住民から学んだことはとても有意義だった。

 もう1つ学んだ点は、コミュニティーの連帯の大切さ。それは災害が発生した時にも当てはまるが、長期的な復興の過程にも当てはまる。私たちが住民と話をしていた際に、生まれたばかりの赤ちゃんがハンモックのように吊された布きれの中で眠っていた。実は、その赤ちゃんのお父さんは津波で亡くなり、お母さんは1ヶ月前に1人で赤ちゃんを出産した。住民たちはお母さんが安心して働くことができるように、赤ちゃんを交代でみたり、漁具を修理する仕事をお母さんに提供したりしている。その他にも、住民間で管理するコミュニティーバンク(地域銀行)や協同組合を住民が主体的に運営している。そのようなコミュニティーの連帯の強さは、むしろ日本が学ぶべき点であると思った。

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【写真】被災地見学の参加者(タイ・プラトン島 9月23日)
 最後に、一番気になったことは防災についてである。また津波が来たらどうするか、住民は考えているのか疑問に思った。村井が住民にその質問をしたところ、住民は自分たちで逃げる場所を考えたり、津波の勢いをおさえると言われているマングローブを海岸線に植えたりしていると言った。その言葉を聞いて多少安心したが、コミュニティーが(恒久住宅の建設やコミュニティーバンク、ボートの修理など)復興のためのプログラムを実施するのと同時に、次に来る災害の備えをすること、災害の経験を伝えていくことも大切であるということを神戸の経験としてつけ加えた。

事務局スタッフ 飯塚明子

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2005年09月29日

「津波アジアNGO国際会議」参加レポート vol.1

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【写真】オリエンテーションの様子(タイ・クラビー、9月22日)
 −CODEは9月22日から5日間、理事・事務局長の村井とスタッフの飯塚がタイ王国・クラビ−県で「スマトラ沖地震後の持続可能な長期的復興」をテーマに開催されたNGO国際会議に参加しました−

9月22日 オリエンテーション

 午後、南タイのクラビーに到着。クラビーは南タイのクラビー県の中にあり、津波前まではタイ有数のリゾート地であった。津波で被災したタイ6つの県の中では、パンガー県に次いで被害が大きく、クラビー県だけで1000人以上が死亡、又は行方不明である。
早速ホテルでオリエンテーションを受けた。そこでは、会議に参加する海外からのゲストの顔合わせ、簡単な自己紹介と活動紹介、今後の日程の確認、さらにそれぞれの参加者がこの会議に期待していることは何かを話した。タイ以外からのゲストは、インド人、インドネシア人、スリランカ人、モルディブ人、そして日本人(奥尻、神戸、長岡から)。

各国の参加者がそれぞれこの会議で期待していることは、情報(活動状況、支援の状況、復興過程)の共有、経験の共有、国際的なネットワークの構築など。それぞれ忙しいスケジュールをぬって会議に参加しているので、この会議に期待しているものはとても大きく、神戸の経験を伝えることのプレッシャーを感じた。

事務局スタッフ 飯塚明子

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【お知らせ】 津波アジア NGO 国際会議の参加

 CODE海外災害援助市民センターは、日本国際ボランティアセンター(JVC)からの招待で、9月22日から理事・事務局長村井並びにスタッフ飯塚がタイ王国・クラビ−県でのNGO国際会議に参加します。

<会議について>
「津波アジアNGO国際会議」
タイのネットワーク型NGOである、The Collaborative Network for the 
Rehabilitation of Andaman Communities and Natural Resourcesが主催

<テーマ>
スマトラ沖地震後の持続可能な長期的復興
〜今後の取り組みと政策提言への道筋を探って〜

<期間>
2005年9月22日〜9月26日
*9月21日の夜に日本を発ちます。

<参加内容>
スマトラ沖地震津波で支援活動を行っている関係者(タイ人200人強、インド、インドネシア、スリランカから18名ほど)が参加する会議で、神戸、長岡、奥尻の関係者が日本の経験を伝える。

<参加目的>
@様々な自然災害を経験している日本における災害発生当初から現在までの活動成果を明らかにする。
Aスマトラ沖地震で被災した国々が今後長期的で持続可能な復興を見据えて行く際に、日本が持っている教訓の中でも活用できる有効な教訓を提供する。


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