2006年04月18日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.37

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【写真】ボランティアリーダーによる説明
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【写真】シンハサナ村の地図
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【写真】小道を黄色で塗る子どもたち
今回から「防災マップ作成」のレポートです。4つのプロジェクトサイトで実施し、それぞれ2回に分けますので、全8回お届けします。

(クキさんレポート30)
 第5週目は「防災マップ作成 @」共育がデビヌワラ・シンハサナ村で実施された。このプログラムを実施するにあたり、「村歩き」を初め、建物などの「写真撮影」や、「村の地図の作成」など、ボランティアリーダーらの協力のもと事前に準備がされた。どのような形で「防災マップ」を作成するか、ボランティアリーダーらと話し合いの場が持たれたりした。貴重な意見が彼らから出された。地図を立体的に見せるため、紙粘土を利用したらどうかとの私たちの意見に対して、紙粘土はスリランカでは利用されていないから、米粉をねったものを利用したら良いのではないか、また、年少さんの切り絵は発砲スチロールを利用し、立体的に見せたら良いのではないか等、多くのアドバイスを頂いた。日本での事例をそのまま活用しようと思っても、実際現地にないものが多く、また現地に合っていない事例なども多い。やはり現地の方の意見、現地の方だからこそ分かることを取り入れながら、私たちの持っている知識や経験を伝えることにより、「生きた防災マップ」が創れるのだと思う。

プログラムの最初にボランティアリーダーによる、地図の説明が行われた。この地図は事前に彼らが手書きで描いたものだ。(写真参照)避難場所となる「お寺」を中心とし、プロジェクトサイトからお寺までの道とその周辺が地図には描かれている。その村の地図を見ながらある子どもは、どの辺りに自分の家があるのか探していた。またある子どもは、「ここにも道があるよ」と地図を指さしながらボランティアリーダーに得意げに説明していた。スリランカの子どもたちは、自分たちの村の様子をよく知っている。何故なんだろうか。車を持つ親は少ない、また自転車を持っている子どもも多くない。ほとんどの子どもは自分たちの足で村を歩く。歩くことにより、車や自転車では見過ごしてしまうものをよく観察することが出来るのではないのかなと思う。私は自分の住む町をどれくらい知っているだろうか。

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スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.36

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【写真】村長そっとやって来る
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【写真】芝生の上は気持ちがいい
(クキさんレポート29)
 写生をしている時、ふと目をやると、村長の姿を発見した。彼は、写生の様子をそっと横から見ながら、数分もしない内にそっと帰っていった。暫くすると、村長がまたやってきた。今度は、バナナと飲み物を持参してきた。そしてそれを木の枝にかけると、そっとまた帰っていった。彼は物静かな無口な人だ。だが、デビヌワラ地域の4つの村を指揮する村長でもある。プロジェクトサイト(村長宅)からお寺まで歩いていく時に一言だけ、国内UNVに「何処へ行くのか」と聞いただけで、後は静かに頷いていた。例の黒板作りの時もそうであるが、私たちのプロジェクトを支えてくれている影武者のような人だ。彼もまた、違った形で子どもたちを見守っている。

このデビヌワラ・キャラウェラ村の写生で全4回のプログラムが終了した。次回は、いよいよ「防災マップ作成」共育プログラムが2回にわたって実施される予定である。既に各プロジェクトサイト村の地図を描いてもらっている。市販では売られていない子どもたちによる子どもたちだけのオリジナル地図である。どうか楽しみにしておいて下さい。

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スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.35

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【写真】お寺まで大移動
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【写真】YASAはみんなのお母さん
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【写真】真剣な子ども
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【写真】見事なお寺の絵
(クキさんレポート28)
 今期最後の「避難所(お寺)の写生共育プログラム」となったデビヌワラ・キャラウェラ村は、デビヌワラ・シンハサナ村と同じお寺が避難所となる。前回と同じ道を子どもたちと一緒にお寺まで歩いていくことになった。肝っ玉YASA母さんを先頭に歩き出した列ではあったが、途中で二人の子どもが先頭を歩くことになった。YASA母さんは、その二人の子どもにお寺までの道を聞いていた。「こっちの道だよ」と二人の子どもは、得意気に皆を案内していた。タララ村の僧侶が本堂の鍵を子どもに渡したように、肝っ玉YASA母さんも子どもにお寺までの案内役を移譲した。

CODEの事務局長である村井さんから『子どもの目線で立つ』とは、子どもの背丈に目線を落とすということだけではなく、権限移譲までしなければ、『子どもの目線に立つ』とはいえないと教わった。エンパワーメントとは『権限移譲』という意味もあることも教わった。こうやって私は現地のボランティアを通して、本当のエンパワーメントを学ぶ毎日である。『見守る』という行為は、気をつけていなければ、ただ単に光景を見ているだけになってしまう。子どもたちの、そして私たちの本来持っている可能性や能力を、『見守る』という行為において引き出すには、時には子どもたちに言葉をかけ、又子どもたちからかけられ、子どもたちに行動を起こさせ、又子どもたちから行動を起こされなければならない。「権限を移譲し合う」とも言えるのかもしれない。この過程が、共育であり成長であり、この「防災共育」プロジェクトの目的の一つであるとも言える。




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2006年04月12日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.34

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【写真】僧侶に呼ばれた子ども
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【写真】Pawarasiri Niwesaramaya Temple(150年の歴史)
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【写真】写生の時間
(クキさんレポート27)
 子どもたちの挨拶が終わると、そのチーフ僧侶がボランティアリーダーの一人である男の子を呼んだ。国内UNVも私も僧侶の目の前にいたにも係わらず、その僧侶はボランティアリーダーの男の子に本堂の鍵を手渡した。そして「君が本堂の責任者だ」と僧侶は言った。本堂の中には、価値の高いチベットから送られてきた仏陀像がある。その部屋の鍵を子どもに預けたのだ。ボランティアリーダーの男の子も初めは戸惑っていたようだったが、次の瞬間には、子どもたちを呼んで本堂への階段をゆっくりと登っていった。彼の姿は以前よりもずっとずっと大きく見えた。「彼らがほしいと願うものが、本当に彼らが必要としているものであるとは限らない。」ヒロの言葉と僧侶の姿とが重なった。

 写生も終わる頃、僧侶が私を呼んだ。この寺に今年の夏、大きなホールが完成するらしい。あるオーストラリアの団体からの寄付だと聞いた。このホールにはステージがあり、音楽会や演劇などに利用することができる。私たちの活動を知った僧侶が、このホールを完成後に貸してくれるというのだ。「稲村の火」の物語の演劇や「お・は・し・も」の歌の音楽会など開催が可能となる。最後に僧侶が言った言葉を思いだす。「津波で多くのものを失ったが、多くのものも頂いた、それは物資ではなく、人の暖かい心である」KOBEの震災の時と同じ。何もかも失った時に初めて、私たちは人の本当の優しさや暖かさに触れるのかもしれない。人が人らしくなれるのかもしれない。

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2006年04月11日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.33

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【写真】毎回、プログラムの始まりに、祈ります
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【写真】年長さんが年少さんの手を引く
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【写真】僧侶に挨拶をする子どもたち
(クキさんレポート26)
 第4週目「避難所(お寺)の写生」共育プログラムがタララ村で実施された。私たちが到着した時、子どもたちは朝のお祈りを始めていた。プロジェクトサイトである個人宅の部屋の一角に仏陀が飾られている。その方向に子どもたちは座り、約5分間のお経が唱えられた。子どもたちの中にはお経を忘れてしまって隣の子どもの口の動きを見ながら、唱えている子もいたが殆どの子どもは、しっかりお経を最後まで唱えていた。私は仏教徒ではないが、宗教が違っても宗派が違っても、「祈る」という行為は人の気持ちを穏やかに又平和な気持ちにさせるものだと思う。

 国内UNVによる写生の説明後、プロジェクトサイトから避難所となるお寺まで大移動となった。ボランティアリーダーらの指示により子どもたちは一列に並ぶ。TUKTUKを先頭に、お寺まで歩いていくことになった。列の先頭、途中、最後尾に各ボランティアリーダーらが立つ。15歳を中心とした子どもたちだけのボランティアリーダーらは、子どもたちをいかにして「守る」のかをよく知っている。完璧なまでの誘導だ。お寺までの道の掲示板があった。今回で第3回目となる「写生」ではあったが、タララ村のみがこのような掲示板が建てられていた。次回、子どもたちの手でお寺への道の掲示板を他の村で建ててみたいと思う。

 お寺に着くと子どもたちは、僧侶のいる場所まで駆け寄った。彼に挨拶をするためだ。このお寺にはチーフ僧侶と9歳ぐらいの男の子の僧侶がいる。スリランカでは僧侶を見ると必ず皆、頭を地面ギリギリまで下げてひれ伏する。僧侶が子どもであっても、大人も子どもも同じようにひれ伏する。この行為にはいつも驚かされる。チーフ僧侶はひれ伏する子どもの頭に手をのせてニコッと笑った。とても綺麗な笑顔だったのが印象的だ。


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2006年04月10日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.32

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【写真】神が宿る
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【写真】ハートマークの刻印
(クキさんレポート25)
 殆どの子どもたちが描き終わった頃、ふと、お寺のある一角に目をやると、あのお兄ちゃんと妹が、仏陀の像の前にいた。お兄ちゃんの首に手を回して抱きついている妹をテーブルの上に座らせ、お兄ちゃんはテーブルの上で絵を描いていた。その姿は、仏陀と一体化したかのように輝きに満ち、私は身震いするほどの感激を受けた。これほど美しい姿が他にあるだろうか。 
 ボランティアリーダーらにより、避難所の説明や、避難の仕方や注意点などが子どもたちに説明され、トッタムナのプログラムは終了した。

 最後に、このお兄ちゃんの描いた絵を紹介したい。お寺の片隅からお寺の本堂全体を描いている。よく見ると、本堂に、ハートのマークが描かれている。お兄ちゃんの妹に対する愛情がハートのマークとして本堂に刻印されたのだと思う。避難所となるお寺の写生ではあったが、このお兄ちゃんの目には、生きた神が写っていたのかもしれない。


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2006年04月08日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.31

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【写真】Tottamuna Jaya Maha Viharaya
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【写真】一人静かに描いていました
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【写真】お兄ちゃんに抱きつく妹
しばらく途切れていましたが、スリランカ防災「共育」プロジェクトのレポートを再開します。前回とは別の地域での「避難所の写生」です。2回に分けてお届けします。

(クキさんレポート24)
 4週目「避難所(お寺)の写生」共育プログラムがトッタムナ村で実施された。この写生の目的は、第5&6週目になる、「防災マップ作成」共育プログラムのための下準備もかねている。プロジェクトサイトから避難所となるお寺までの道をみんなで歩きながら覚えてもらうことと、写生をすることにより避難所(お寺)の様子などを目と体で覚えてもらうことにある。私たちがプロジェクトサイトに到着すると既にボランティアリーダーらと子どもたちはお寺に行っていた。プロジェクトサイトから子どもの徒歩、約10分で避難所(お寺)まで着いたと後から聞かされた。

 今回も前回と同じく、画板が子どもたちに配られた。初めて見る画板に目をパチクリしている年少さんや、少しカッコつけて、片足を斜めに前に出して立ってみる子どもや、画板を椅子の上に置いて描いている子どもや寝転がって描いている子どもなど、画板ひとつで、こんなに違ったスタイルの写生が創れるんだなぁと感心しながら子どもたちを見ていた。

 写生のプログラムが実施された同じ日に、トッタムナ村でお葬式があった。式に参列するため、母親が小さな女の子を連れてきた。お兄ちゃんなのだろう、プログラムに参加している男の子がその女の子の方に駆け寄った。お兄ちゃんは妹を抱きながら、写生を再度開始した。しばらくすると、その女の子がワンワン泣きはじめた。そして、お兄ちゃんに抱きついて、離れなくなってしまった。(写真参照)お兄ちゃんは、写生どころではない。抱っこしては、少し描き、なだめては、少し描きを繰り返していた。ボランティアリーダーらが、女の子を抱き上げるとその子は、更に泣いた。どうすることもできないでいるボランティアリーダーは、お兄ちゃんと妹を見守るしかなかった。お兄ちゃんは、写生を諦めて、ずっとずっと妹を抱き続けていた。その光景を見ながら、私もどうすることもできなかった。


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2006年03月17日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.30

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【写真】「お寺にいっぱい人がいるの」
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【写真】「帰るところがないの」
(クキさんレポート23)
それぞれの子どもたちが好きな場所で写生を楽しんでいた。ある子どもは私に、「ここのお寺に沢山の人がいるの」と人人人が描かれた絵を見せてくれた。(写真参照)またある子どもは私に、「この人は泣いているの」と、泣いている人の絵を見せてくれた。「どうして泣いているの?」と聞くと、「帰るところがないから」と言った。その泣いている子どもの絵の横で仏陀の仏像の絵が、手を併せて祈りを捧げていた。(写真参照)

「避難所となるお寺の写生をしましょう」と言っても、色々な角度から、子どもたちは絵を描く。お寺そのもの描く子どももいれば、人を描く子どももいる、また一見大人の目からは何を描いているのか分からないものもある。2004年の津波の時に避難したことを思い出して描いている子どももいたかもしれない。どのような角度から描こうとも、津波のことや、災害時の避難所となるお寺のことを考えたりする時間が『防災共育』であり大切なのだと思う。

  写生の時間も終わり、皆でまたプロジェクトサイトまで歩いて帰ることになった。一列らしき形に子どもたちは再度並ぶ。ある子どもが、私に耳打ちした。「お家まで、何歩で帰られるか数えるんだ〜」プロジェクトサイトから避難所まで何分かかり、何メートルあるのかを知らせるよりも、何歩作戦?の方が分かりやすいのかもしれない。

  次回は、この避難所(お寺)を中心とした「防災マップ作成@」共育プログラムが実施される予定である。子どもたちは、どのような形で村の地図を描いてくれるだろうか。楽しみである。


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2006年03月16日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.29

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【写真】避難所(お寺)までの道
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【写真】お寺の写生
(クキさんレポート22)
避難所(お寺)までの道のりはちょっとした遠足気分となり、子どもたちも楽しそうに歩いていた。近所の人たちが手を振る。声をかける。その度に子どもたちは、「今から写生にお寺まで行くんだよ!」と嬉しそうに応えていた。歩き出すと不思議と列は一列となり、約10分で、お寺に着いた。ボランティアリーダーらと子どもたちがお寺までの階段を登っている間、私たちは、画板を先にお寺の広場までTUKTUKで運ぶことにした。ちなみにこの画版は、手作りである。またもやヒロのアイディア♪何枚ものベニヤ板を画板用に切り、穴をあけ、そしてロープをつける。この作業には、何日も要した。次回、この画板の片面を黒板にする予定である。前回は子どもたちが黒板を創った。私たちも汗を流しながら何か創ることにより、お互いが、このプロジェクトを支えあっている体感が持てる。何度も言うようであるが、お金をだして市販の物を購入することは簡単なことなのであるが、子どもたちのみならず、私たちの能力・可能性を引き出す意味においても又、支えあう体感においても、手作りの作業は重要であると考えている。

年長さんがTUKTUKにのせてあった画板を、子どもたちの場所まで運ぶのを手伝ってくれた。早速、子どもたちに画板を配る。殆どの子どもが画板を見るのも初めて、どうやって使うのか知らなかった。国内UNボランティアが実際にどうやって使うのか、ロープを首にかけ、子どもたちに説明する。クスクス笑っている子どももいたが、早く画板がほしくて直ぐに子どもたちは年長さんのところに駆け寄った。年長さんが一枚一枚子どもたちに手渡す。しかし、画板が数枚足りない事態が発生した。画板がもらえなかった子どもたちは泣きそうになっていた。どうしようかとなった時、タララ村でもあったように、年長さんが自分の画板を年少さんに手渡した。涙もろい私はまたもや泣きそうになった。年長さんは躊躇することなく、素早く年少さんに画板を手渡し、ロープを首にかけるのを手伝い、ニコニコして年少さんを見つめていた。支えあい、助けあいの精神が身体に組み込まれている子どもたち。物が足りなければ足りないほど、なければないほどに、、日本には物が溢れかえっている。

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スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.28

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【写真】子どものIDを配る
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【写真】皆で整列?
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【写真】後方にボランティアリーダー続く
(クキさんレポート21)
 第4週目「避難所(お寺)の写生」共育プログラムがデビヌワラ・シンハサナ村で実施された。この写生の目的は、第5&6週目になる、「防災マップ作成」共育プログラムのための下準備もかねている。プロジェクトサイトから避難所となるお寺までの道をみんなで歩きながら覚えてもらうことと、写生をすることにより避難所(お寺)の様子などを目と体で覚えてもらうことにある。

 プロジェクトサイトから避難所となるお寺まで歩いていく。皆、一列に並ぶようにボランティアリーダーらが指示をだすが、なかなか一列にならない。まだIDの写真を比べている子どもや、スリランカの怪物君イグアナに、気をとられている子どもなど、ほんと、ちゃんとお寺まで無事に行けるのだろうかと心配していた。しかし、ボランティアリーダーらは、列がめちゃくちゃだろうが、肝っ玉YASA母さんを先頭に歩きだした。つい笑ってしまう。今回のプログラムに何人の子どもが参加しているのかが気になった。今からプロジェクトサイトの外にでる。TUKTUKや車が通る道を子どもたちは通る。万が一のことが頭をよぎり、ボランティアリーダーの一人に子どもの参加人数を聞いた。

 しかし懸念する私に彼女は「大丈夫、列の各子どもの後ろの子どもが前の子どもを常に見ているから、前の子どもがいなくなったら後ろの子どもが直ぐに分かる」と言った。なるほどなぁと感心してしまった。確かに子どもの参加人数が分かったところで、子どもがいなくなってしまっても常に数を数えていないと、直ぐに把握できない。列がめちゃくちゃなのを気にし、子どもの参加人数を気にしていた私にそのボランティアリーダーは大切なことを教えてくれた。一人が、ひとりを確実に見守る、気にかけることにより、全体が守られることになるということだ。列なんてめちゃくちゃでもよい。参加人数(全体)がどうであるのなんて関係ない。一人(個)が大切なのだ。

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2006年03月12日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.27

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【写真】子どもたちの芸術作品
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【写真】2005.12.26の灯り
(クキさんレポート20)
 子どもたちがグラスに絵柄を描くのを見ながら、不思議な現象がおきていることに気がついた。ある子どもがグラスに三角の絵柄を描くと、その周りの子どもも同じように三角の絵柄を描き、また、グラスの底の部分を塗りだすと、他の子どもたちも同じように塗りだすのである。まねて描くと言えばそうなのであるが、例えば絵を画用紙に描く時にはこのような現象はない。これには意味があるのだろうか?そんなことを考えながら子どもたちのカラフルな芸術作品を見つめていた。

 最後に国内UNVによる「エマージェンシーランプ」の重要性などが子どもたちに伝えられた。質問はありますか?との問いに何人かの子どもたちから手が挙がった。「グラスが熱くなりすぎて割れませんか?」「火の近くに置くのは危険だと思います」「芯の火がグラスの中のココナッツオイルに燃え移りませんか?」等が上がった。なかなか手ごわい質問である。子どもの質問だから簡単だろうと思っていた私は正直焦ってしまった。子どもの質問を甘くみてはならない。

 質問も終わり、ホット胸をなでおろしていると、ある子どもが窓を閉め、カーテンをおろした。薄暗くなった部屋に、「エマージェンシーランプ」の灯りが優しく輝いた。その灯りと、今年1月17日にKOBEの長田区で見た、「1.17の灯り」とが重なり、私の頬から涙がツーッと流れ落ちた。今年の12月26日に、この灯りを子どもたちと一緒に、再度灯したいと願いながらトッタムナのプログラムは終了した。

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スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.26

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【写真】キラウェラ村からボランティアさん(村長の娘さん)が
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【写真】ボランティアリーダー、YMCAでの特訓?の成果
(クキさんレポート19)
 第3週目は「エマージェンシーランプ工作」共育がトッタムナ村で実施された。「お・は・し・も」の歌を最初に皆で合唱♪年少さんの側でヒロが「お・は・し・も」の歌のフレーズを口ずさむと、その子はその続きを口ずさんでいた。この歌が確実に子どもたちに伝わっていっていると確認できた瞬間である。ヒロは何回もその子の側に行って、「お・は・し・も」の歌を口ずさんでは、その子の反応に日溜りのような暖かい優しい眼差しで見つめていた。

 今回はキラウェラ村から村長さんの娘さんがボランティアとして来て下さった。国内UNVが「子どもたちのID作成」の説明をしていると、彼女は年少さんの中に入り、一人ひとりの情報をノートに記入し始めていた。そして、彼女にはお願いしていないにもかかわらず、プログラムが終わるまで、前回、シンハサナ村での子どもたちのID情報(シンハラ語)を英語に訳してくれた。同じ村の肝っ玉YASA母さんは前回、シンハサナ村に来て下さった。そして今回は彼女である。何も言わなくても、何も頼まなくても、こうやってボランティアの輪が広がっていく。一体何が彼らを突き動かしているのだろうか。「防災共育」の重要性?いや違う。子どもたちが好きだから?これも違う。多分、このプロジェクトが、地元のボランティアらが自ら考え、創り上げていくものであるからだと思う。ボランティア活動を通じた自立への道への体感の共有こそがボランティアネットワークの基礎となるのではないだろうか。

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2006年03月10日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.25

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【写真】年少さんをお手伝い
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【写真】芯になる部分をティッシュでまるめます
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【写真】YASA母さんの作品(未完成)
(クキさんレポート18)
 約30名分の子どもの情報の記載を続けながら、「エマージェンシーランプ」の作り方をヒロが子どもたちに説明する。子どもは興味津々である。普段、スリランカの家庭で使うランプとは一味違ったランプである。まず子どもたちにグラスに好きな絵柄を描いてもらう。日本から送ってもらった、特製ペンを子どもたちは不思議そうに見ながら、ペンを振っては描き、振っては描きを繰り返していた。見ていると、個性溢れる絵柄ばかりである。私たちの想像を超えた、素敵な可愛らしい特別グラスが完成した。

 いよいよ灯を灯すための芯の部分と、支えの部分を作る段階となった。この部分は若干難しい。ボランティアリーダーらも忙しそうだ。子どもたちから質問攻めにあっていた。肝っ玉YASA母さんは、何回も練習したのだろう、以前よりも上手に手早く作れるようになっていた。実は彼女は、絵を描くのもとても上手い。練習用に作ったランプには、お花の絵柄が描かれていた。そしてそのグラスは今私の目の前にある。このグラスに描かれたお花の甘い香りで毎朝目を覚ます毎日である。

 早く仕上がった年長さんも年少さんを手伝いながら、全員のランプを完成させることが出来た。早速、ランプに灯を灯す。一人ひとり順番に、マッチをするボランティアリーダーの前に子どもたちは、並ぶ。早く灯をつけてもらいたくて、順番抜かしをしてしまう子どももいる。私も何回もマッチをすってはつけ、すってはつけを繰り返した。自分だけの特別なグラスに灯りがともった瞬間の子どもたちの表情は、グラスの灯りよりも輝いていた。どの子どもも、グラスを落とさないように、しっかり手に持ち大事そうに、大事そうに運んでいた。机に並べられたランプは、夜であればさぞかし綺麗であろうなと思っていたのは私だけで、子どもたちは、その灯りに祈りを捧げるように、じっと見つめていた。そして、今日は早くおうちに帰りたいと、ボランティアリーダーに頼んだ。

 家に持ち帰った子どもたちは、何回も何回もグラスにオイルを入れて灯りを灯し続けていたと、後から聞いた。「エマージェンシーランプ」という名前のこのランプは、実は子どもたちの「祈りのランプ」であったのかもしれないと思う。


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2006年03月09日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.24

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【写真】エマージェンシーランプ作成伝授:マータラYMCAにて
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【写真】ココナッツオイルと芯を入れて非常時に使う
クキさんレポートを再開します。今日、明日の2回に分けてデビヌワラで行った「エマージェンシーランプ工作」の様子を、明後日、明々後日にトッタムナで行った時の様子をお送りします。

(クキさんレポート17)
 第3週目は「エマージェンシーランプ工作」共育がデビヌワラ・シンハサナ村で実施された。準備段階として以前、ヒロ宅で実際にランプ作成を試みた。日本から持参した資料によれば、ランプには「サラダオイル」を利用するとなっているのだが、ここスリランカでは「サラダオイル」よりも「ココナッツオイル」が家庭では使われている。そのため、私たちは「ココナッツオイル」で試してみることにした。結果は「サラダオイル」よりも長時間灯が灯せることが確認できた。また、透明なグラスに子どもたちが好きな絵柄を描くことを思いつき、実際に絵を描いてみると、何とも素敵な「エマージェンシーランプ」を作成することができた。

 そこで、プログラム実施前にマータラYMCAで「エマージェンシーランプ」作成手順を伝授するため、各プロジェクトサイトのボランティアリーダーに集まってもらった。それぞれのリーダーに、災害時には停電になる可能性が高いこと、「エマージェンシーランプ作成」共育は、災害時のみならず、普段の生活にも役に立つことなどを説明した。ここスリランカでは日常茶飯事に停電が起こる。半日以上続く場合も多々あるからだ。ボランティアリーダらも、この簡単に作れる「エマージェンシーランプ」をすぐに習得し、各ボランティアに伝授することになった。

 スリランカ人の名前は、とても長く、私たちにとっても覚えにくいことや、今後の活動においても子どもの情報が必要であるとのことから、IDを作成することにした。そのため、今回のプログラムの初めにID用の子どもの写真を撮ることにした。子どもたちに、両親の名前、誕生日、住所、学校名などを各ボランティアが聞いていく。自分の誕生日を知らない子ども、住所が分からない子どもなどがいたが、子どもたちは自分たちのIDが作れることにとても喜んでくれた。
ヒロがID用に3つの異なった柄のサンプルを作成していた。ドラエモンやポケモンなど、日本のマンガをベースにしたものだ。子どもたちはABCと書かれた各絵柄の中から好きなものを選んでいく。絵柄を見たとたん、子どもたちの表情は驚きと嬉しさで顔がクチャクチャになっていた。


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2006年03月07日

レポートも23号までになったので、ちょっと一休み!!

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【写真】絵葉書ではありません:スリランカ最南端デウランダラ岬
1月21日に濱田久紀さんがスリランカに派遣されて1ヶ月余りになります。CODEがスリランカYMCA、UNVの3者で展開する防災共育プロジェクトを地域に広めるためです。濱田さんは、1昨年TSUNAMIの被害にあったインドネシア、モルディブでも防災共育として防災ソング「おはしも」を広めたり、地域のハザードマップづくりを伝えたりという活動をしてきたのですが、今回のように長く滞在しての活動ははじめてのことです。以前にインド南部で暮らしたことはあるようですが、スリランカは初めてです。

でも元来アジア系というか、水には馴染んでいるようです。インドでの生活時代に少しタミール語を覚えたので親しみはあるようですが、でも今のフィールドは南部のシンハラ語の生活圏です。昨年一緒にスリランカの南部のお寺を見学したときに、見学者に食事が出されたのですが、彼女はスプーンやフォークを使わずに、実に上手く手だけでご飯を食べる姿にはビックリさせられました。おもわず「クキさん!あんなに素直な表情をしている顔を見たのは初めてや」といったら、インドでは独特の、首を横に振りながら「ニコッ」と笑っていました。スリランカレポートはいわゆる濱田さんの「体当たり奮闘記」のようなもので、実は彼女は、場所によっては喜怒哀楽を100%表現される方なので、子どもたちがいるところに子どもが一人加わったというくらいのものです。

手前味噌で恐縮ですが、レポートに「共育」とつけさせて頂いていますように、まさにスリランカのフィールドのみならず関係者の共育の場になっているようです。
「クキさんのレポート」は、着任して1ヶ月余りで23号まで行きましたので、この先どれほど積み重なるか・・・・・。懲りずに楽しみにして下さい。
(事務局長 村井雅清)
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2006年03月03日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.22

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【写真】みんなの笑顔最高!隣の村から村へ、友達の輪が広がる
(クキさんレポート16)
 スリランカに来てからよく思うことであるが、「人に指示する」「アドバイスする」ということが、実は相手の「自分で考える」「自分で考えられる」能力を奪ってしまうのではないかということである。何もアドバイス、指示をしないことにより、彼らは自ら考え、彼らの判断で行動ができる。私たちが、あれこれと指示したり、相手の出来ること(能力)を奪い取るということは、究極には彼らの自由を奪うことにもなり、強いては人間として持つべき権限を奪うことにもなる。

 以前、CODEの方から「エンパワーメントという意味には、権限移譲という意味もある」と聞いたことがある。「エンパワーメントとは何なのか」まだはっきり自分自身の中で理解できていないかもしれない。しかし、スリランカを去る頃には、きっと答えが見つかっているように感じる。なぜなら、今私はボランティアと共に存在しているからである。彼らの中に答えがあると確信している。

 今回の「『お・は・し・も』の歌の伝授共育」は、2つの村のボランティアリーダーによって伝授された。イシャンカからタララ村の子どもたちへ、そしてキラウェラ村のボランティアリーダーへと伝授は続く。3ヶ月後には、多くの伝授者が育つであろう。そして彼らが又次のボランティアリーダーへと受け継いでいく。この連鎖が世界へ広がることを切に願う。

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2006年03月02日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.21

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【写真】手作り黒板で「お・は・し・も」の説明をする
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【写真】イシャンカのオルガンでみんながリズムをつかむ
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【写真】イシャンカの妹も一緒に歌う
タタラ村での「お・は・し・も」伝授の様子の2回目です。

(クキさんレポート15)
 国内UNボランティアにより、「お・は・し・も」の歌の意味や日本語の意味などが説明された。例の手作り黒板が大活躍をしてくれた。「O HA SHI MO」と書かれたその黒板は、今までに何度も使われてきたのであろう。黒板にはうっすらと、前に書かれた文字が残っていた。市販の黒板ならば、きっと完全に消えてしまっていた文字であるが、この文字が「これが本物の黒板だよ」と自己主張していたように思う。

 いよいよ、タララ村のボランティアの出番である。皆が横一列に子どもの前に並ぶ。一斉に「お・は・し・も」の歌を歌いだした。ところが、その歌が??「お・は・し・も」の歌ではあるのだが、どうも音程が違う。つまり、はっきり言えば皆が、音痴なのである。ヒロの顔をチラッと盗み見すると、彼も苦笑いしている。聞いている子どもたちの顔を見ていると、??となっている子どもや、歌詞を目で追っている子どもやよそ見している子どもや、見ているだけで退屈しないのだが、このままで、ちゃんと歌の伝授ができるのだろうかと心配していた。

すると、そこに何と、歌姫イシャンカが登場したのである。今回の歌の伝授には来られないと聞いていたのだが、彼女は直ぐに子どもたちの前にでて、オルガンを弾きだした。タララ村のボランティアらもびっくりしていたが、中にはホットした表情をしているボランティアリーダーもいた。タララ村のボランティアリーダーは、15歳を中心とした子どもたちだけである。感じたままを表現する子どもたちである。初めての経験で緊張したのかもしれないが、一端イシャンカがオルガンを弾きながら「お・は・し・も」の歌を歌いだすと、音痴だろうが何だろうが、大きな声で歌いだした。ジェスチャーも飛びっきり大きく、ジャンプしながら手を挙げているボランティアリーダーの男の子もいた。彼らを見て愛おしい気もちで一杯になった。イシャンカが「ちょっと心配になって来てみたのっ」と、後から私の耳元で囁いた。

 「イシャンカのABCオルガン練習」も同時に伝授された。タララ村のボランティアリーダーの女の子は、イシャンカの側に座り、彼女が押す鍵盤を食い入るように見つめていた。歌が一回一回終わるたびに、ボランティアリーダーはイシャンカに何回も質問をしていた。そのたびにイシャンカも丁寧に教えていた。その姿を、イシャンカの母親が遠くから見守っていた。今回もイシャンカの妹が参加してくれていた。彼女は子どもたちの中に入り、周りの子どもたちに、歌を教えていた。誰も、イシャンカの妹に子どもの側に行ってくださいとは頼んでいない。彼女が自ら考えての行動である。

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2006年03月01日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.20

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【写真】『お・は・し・も』の歌の伝授共育の様子
新しい村での「お・は・し・も」伝授の様子です。今回も長いので、3回に分けます。

(クキさんレポート14)
 第2週目は、「『お・は・し・も』の歌の伝授共育」がデビヌワラ・キャラウェラ村(手作り黒板の場所)で実施された。タララ村で既にイシャンカというデビヌワラ出身の大学生によって伝授されてきたのだが、ここキラウェラ村では今回始めて、「お・は・し・も」の歌(マータラ・バージョン)がタララ村のボランティアリーダー(子どもたち)によって伝授された。

 毎週土曜日は、2つの村で「防災『共育』」プロジェクトが実施されている。午前中はタララ村、午後はここデビヌワラ・キャラウェラ村である。午前にタララ村での活動を終了した後、ボランティアリーダーらをTUKTUKに乗せてデビヌワラ・キャラウェラ村まで走らせた。2台のTUKTUKにぎゅうぎゅう詰めになりながら移動した。ボランティアリーダーの女の子の一人は私の膝の上に座った。「重くない?大丈夫?」と何回もその子は私に気遣いながらも、私が自分の膝をトントンと上げたり下げたりすると、キャッキャッといって、TUKTUK内は大騒ぎとなった。隣に座っていたボランティアリーダーの子どもも同じように、自分の膝をトントンと上げたり下げたりして、その上に座っていた子どもも大喜び♪膝を上げたり下げたりすること自体は何でもないことなのに、ある瞬間から意味をだしはじめる。そのある瞬間とは人間の心が動く時だと思う。

 タララ村から約15分程で、デビヌワラ・キャラウェラ村に着いた。村長宅前には、肝っ玉YASA母さんに、もう一人のボランティアーダーらが既に子どもたちの出席をとっていた。
タララ村のボランティアリーダーの子どもたちは、少し恥ずかしそうに、子どもたちの前の席についた。今回は、彼らによって「お・は・し・も」の歌が子どもたちに伝授される。他の村から村へボランティアのネットワークが確実に創られていく。それも子どもたちが主体的になって創られていく。わが子を見守るような気持ちで彼らを見つめていた。

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2006年02月28日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.19

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【写真】メダルとトロフィーを授与
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【写真】トロフィーを年少さんに渡したボランティアリーダー
(クキさんレポート13)
 授賞式が行われた。見事大人チームを破ったチームリーダー(ボランティアリーダー)にトロフィーをヒロが手渡す。彼がトロフィーを両手に持ちあげると、負けたチームの子どもたちも拍手でチームの健闘を祝福した。みんな最高の笑顔だ。チームリーダー以外のメンバーには、メダルが授与された。メダルの数は5個である。一人ひとりにヒロがメダルを首にかけていく。メダルの数が最後1個になった時、ヒロの顔から笑顔が少し消えた。メダルを待つ子どもが二人残っていた。どうするのかと思っていたら、チームリーダー(ボランティアリーダー)が、自分のトロフィーを差し出した。それを受け取った子どもは、チームリーダーに「ありがとう」と本当に嬉しそうに言った。チームリーダーの顔から幼さが消え、彼の両足はしっかりと地面の上に立っていた。

ヒロが子どもたちに「他の3ヶ所のプロジェクトで使いますから、このトロフィーもメダルも一週間だけ貸します。その間、充分に楽しんでくださ〜い♪」と言った。
えぇ?これもオルガンや太鼓と同じように使いまわすの?と思っていると、子どもたちは、いつもの様に何も気にせず「オッケー!!」と言いながら、トロフィーを高く持ち上げた。「使いまわし」と考えていた私に彼らは「支えあい」であることを教えてくれた。

 ところで、子どもたちがバレーボールの準備をしている間、ふと洗い場を見ると、ボランティアリーダーが歌を歌いながら、先ほど、子どもたちが飲んだプラスチックのコップを洗っていた。日本でなら、再利用されることのないそのコップを大事そうに1個、1個、丁寧に洗っていた。スリランカで物を購入すると、新聞紙や使い終わったノートの紙を利用し、それに包んで手渡される場合が多い。以前、買い物をした時のことだ。ふと、包んでいたノートの紙に目をやると、そこにはある人が書いたラブレターが書き記されていた。捨てられるはずのノートの紙から、幸せの共有、幸せの連鎖を感じた。コップを洗っていたボランティアリーダーの歌声が、あの時のラブレターを思い出させてくれた。

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2006年02月27日

スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.18

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【写真】漁の網で創った手作りネット
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【写真】バレーボールをする様子
(クキさんレポート12)
 タララ村では3時間がプログラムの時間となっている。「お絵かき」の後、ヒロが子どもたちに何がしたいのかを聞いた。「バレーボール!」との答えに、以前から準備していたトロフィーとメダルをだす。優勝チームに手渡されることになった。裏庭に出てみると、漁で使う網を使用した手作りのネットが張られていた。
以前子どもたちが作ったものだと聞かされた。少し弛んでしまっていたネットではあったが、ちょっと引っ張って伸びないと分かるとすぐに子どもたちは走り去ってしまった。いつもの様に気にしているのは私だけだった。
  
 いよいよバレーボールの試合が始まった。子どもたちが勝つのか、太陽が勝つのか、どちらの顔も同じくらいに輝いていた。汗だくになりながら国内Unボランティアも必死に子どもたちの体力に追いつくようにゼーゼー言いながらも楽しんでいた。時々、子どもの審判に、判定がおかしいと真剣に怒っていた彼の姿に、私は椅子に座りながら一人で笑いを堪えていた。この時間、この空間、みんな笑って、みんな輝いていて、忘れかけていた幼い頃の自分がそこにあった。

 チームプレイの時によく聞く、「ドンマイ(DON'T MIND)」という言葉がある。失敗してしまった相手に他のメンバーがかける言葉である。子どもたちを見ていると、ボールを落とそうが、ボールから逃げてしまう女の子がいようが、ただボールの行方をボーッとコート内で見ているだけの子がいようが、お構いなしでゲームを続けている。誰一人として「DON'T MIND」らしき言葉をかける子どもはいない。
ボールを落とした子どもも何もなかったかのようにゲームを続けている。子どもたちにはこの言葉は要らないのであろう。なぜなら、「気にするな(ドンマイ)」と言うこと自体が「気にする」ということを前提としているからである。子どもたちの方がはるかに大人よりも心が広い。

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