2007年07月04日

スリランカより愛を込めて−クキさんの防災共育レポート23



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(左上)情報ボード(上)完成した塗り絵(下)お手本を見ながら描く
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「工作プログラム:情報ボード作成」4

今回のプログラムも多くの改善点を発見することができた。まず、塗り絵であるが、この作業もかなりの時間を要する為、小さめの絵柄は、事前に塗っておくことにすることにした。実は、塗り絵だけで、3点ほど用意していた。チャトランギーとも、とにかく多めに作業できる品数を用意しておこうと決めていた。ある程度の年齢になると、1歳違いでは、能力的にも、体力的にも余り大差はないが、園児ぐらいの年齢だと、1歳違いで大きな違いとなる。もしかしたら、早く塗ってしまう園児らがいるかもしれないし、ずっと手助けの必要な園児らもいるかもしれないからだ。「塗り絵、描く情報の絵柄を可能な限り多めに作成したいの」とリーダらに言った時、これこそ「防災」だと言って笑ったリーダらの顔を思い出す。

 又、園児ら自身が描く情報は、こちらが提示した絵柄を真似て描くのではなく、園児らが考える情報を描いてもらうことにした。この案はリーダからでたものだ。真似ようとするから時間がかかってしまうのではないかとの意見である。園児らが考える情報とは?恐らく私たち大人では想像もできないような情報がでるかもしれない。次回、是非この方法でプログラムを実施してみたいと思う。

 来週は、TSUNAMI教育プログラムである。「稲村の火の物語」の読み聞かせと、寸劇、更には、日本から持参した、「TSUNAMI」というタイトルの絵本を含める予定。既にシンハラ語に翻訳し終わっており、この絵本はリーダらによって園児に読み聞かせをする。 又「象」にちなんで、日本から持参した「まけないぞう」を今回作成した「情報ボードと共」に壁に飾る予定である。 
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スリランカより愛を込めて−クキさんの防災共育レポート22


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リーダー達と一緒に色塗り
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「工作プログラム:情報ボード作成」3

非常用持ち出しバックの中身が描かれた「塗り絵」に色をつける作業となった。各塗り絵が、園児たちに配られる。今回、リータの数が足りないと聞いて、チャトランギーの妹が手伝いに来てくれた。さすが、チャトランギーの妹なだけある。こちらが何も言わなくても、お姉さんの動きを見ながら、テキパキと作業をこなしてくれていた。彼女も他のリーダ同様に、園児らの側に寄り添いながら、「これは何?来れは何に使うのかな?」と園児に聞きながら塗り絵を手伝っていた。この作品は、ラミネートされた後、ストローで額をつけ、最終はお家へ持って帰ってもらって壁にかけてもらう予定である。これらの作業は、リーダらとも相談しながら第4週目の最後のプログラムに組み込むことにした。

 次に簡単な絵柄の情報を、園児らに描いてもらう作業となった。これが、かなり困難を極めた。情報自体は、理解してもらえたのだが、それを自ら描くとなると、やはり難しかったようだ。殆どの園児が全く違う絵柄、もしくは手助けによってでしか描くことができなかった。3つの絵柄の内、一番簡単なのを選んだつもりであるが、この作業は思っていた以上に時間と手助けを要した。正直、「うんんん、困ったなぁ」と内心思っていたところ、リーダのN君が、「上手く描けなくても、この絵柄(情報)を園児らは理解していんだからそれで十分だよ、クキ」と耳打ちした。その言葉にホットさせられた。彼はいつも私が落ち込んでいる時や、悲しんでいる時にそっと側に寄って、色々な話しをしてくれる。その話しの内容は、いつも私を安心させてくれる。「安全一番」とよく言われるが、「安心一番」ではないかなと考えることがある。心が安らぐと、心に余裕が生まれる。心に余裕があってこそ、危険を防ぐ、避けることが容易になるのではないかと思う。
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スリランカより愛を込めて−クキさんの防災共育レポート21

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得意気に発表

「工作プログラム:情報ボード作成」2

まずは、情報ボードの説明から始まり、先週質問にもあった、非常用持ち出しバックについての復習がされた。「バックの中には何を入れたら良いのか分かる人?」とチャトランギーが皆に尋ねると一斉に手が上がり、ある園児を指定した。その子は手をポケットに突っ込んで、得意気に皆の前で発表していた。聞いている園児たちも、興味津々、中には、その子と一緒になってバックの中身を言っている園児もいた。よく覚えているなぁと感心して見ていた。

次に、情報ボードに貼る情報の説明がされた。合計6つの情報である。各絵柄を、丁寧にチャトランギーが説明する。こちらが驚くほどに園児らは全ての絵柄を理解してくれた。ある園児が、「お母さんとお父さんはよくケンカをするんだけれども、止めさせる為の情報ってあるの?」と聞いてきた。ニローシュが私の耳元で、「この子の両親、仲悪いので有名なんだ」と囁いた。チャトランギーは、少し困った表情を見せたものの、すぐさま、「家族の絵を描いて、全体をハートで囲んだらどうかなぁ?」と笑み一杯に言った。その子も笑み一杯に「うん!」と言って答えた。この園児にとっての災害は、両親がいつもケンカしていることなのだろう。リーダの一人であるR君は「怖さ」が災害だと言った。N君は「失敗」だと言った。D君は「暴力・酒」だと言った。彼の父親はアル中で、母親に暴力を振るう。人にはそれぞれ違った災害がある。私にとっての災害とは何かと問うと「寂しさ」かもしれない。しかし、これらの殆どの災害は、人の優しさや、大丈夫だよ、心配するな、側にいつもいるよ!といった励ましや思いやりによって軽減されるのではないかなと思う。
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スリランカより愛を込めて−クキさんの防災共育レポート20


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(上)情報ボードの説明(下)説明をじっと聞く
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6月15日に行われた幼稚園での第2回目のプログラム「情報ボード作成」を数回に分けてお届けします。

「工作プログラム:情報ボード作成」1

 第2回目となるタララ村の幼稚園のプログラムは、「工作プログラム:情報ボード作成」である。このプログラム実施にあたり、多くの準備が事前になされた。第1回目のプログム実施前には、この情報ボード自体を園児たちが作成する予定であったが、園児らと実際接してみて、情報ボード自体作成するのは彼等にとって若干難しすぎるのではないかというボランティアリーダらの意見を取り入れ、予定を変更し、事前にリーダらによって作成することにした。幼稚園のプログラムは、私たちにとって初めての経験で、話し合いの時間を多く要する。頭では可能であろうと思っていても実施してみて初めて分かることが多々ある。

 数ある災害に関する情報をどんな形式で情報ボードに貼るのか。園児らにも分かる簡単な絵柄でなければいけない。日本から持参した資料や現地で調達した資料の中から数点をリーダらと相談しながら決めた。又、園児ら自身で描いてもらう為の簡単な情報の絵を3点描いた。



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スリランカより愛を込めて−クキさんの防災共育レポート19

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みんなで汽車ポッポ

「防災マップ作り」プログラム5

 根気強く、約20分以上もの間質問に答えてくれていた園児らであるが、さすがに疲れと若干退屈になってきたのか、落ち着きがなくなってきた。それを見たチャトランギーは、直に園児らを立たせ、「汽車ポッポ」のお遊戯を始めた。その後は、象さん、ウサギさんに皆が扮しながらグルグルとテーブルを回った。体を動かした為か、園児らも落ち着きを取り戻し、最後の質問へと移った。
 
災害に対して普段からできることは何か?の問いに、ラジオやテレビの情報に注意する、非常用持ち物として、衣類、医薬品、懐中電灯などを用意しておき、お寺へ持っていくと答えた。

 こちらが用意していた質問に対して、園児らは全部答えてくれた。辛抱強く、根気強く、本当に頑張って答えてくれた。先生も、園児らが、ここまで長い間、じっと椅子に座っているのは初めてであるとおっしゃっていた。しかし、次回は質問の量を少し減らす予定である。理由として、やはり答えを引き出すのにかなりの時間を要し今回も予定終了時間よりも30分近く長くかかってしまったことにより、迎えに来ている親御さんらを待たせてしまう結果となってしまった為である。先生からのアドバイスとしも、質問が若干多すぎると指摘された。

 私たちが今まで実施した防災マップには3種類の手法がある。幼稚園に対しては、立体的手法(発砲スチロール手法)を用いることにしたのには理由がある。切り絵を描く行為とそれらを発砲スチロールに刺すという行為が幼い子どもにとって楽しみながら簡単に行えるという事と、切り絵を差し替えることも可能であることから、お遊びの一つとして今後も切り絵を変えて、またひと味違った防災マップを作成することが可能であるからである。前回のプロジェクトで、紙粘土が見つからず、その代わりに米粉を利用したのだが、今回は紙粘土で立体的な建物を作成することが可能となった。紙粘土は米粉のように腐ることなく保存が利くことと、容易に使える利点がある。切り絵や紙粘土を多いに利用し、今後もこの防災マップを幼稚園で使って頂けるように先生にお願いして、プログラムは終了した。
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スリランカより愛を込めて−クキさんの防災共育レポート18

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「TSUNAMIを知っている人ー?」「はーい」

「防災マップ作り」プログラム4

 逃げる時にどんなことに注意しなければいけないか?の質問に対して、立ち止まらずひたすら逃げること、津波が再度来るかもしれないから戻らないこと、何も聞こえなくなるから叫ばないこと、他の人を押さないことなどが答えとしてあがった。勿論、チャトランギーが園児らにも答えられるように誘導しながらこれらの答えがだされたのであるが、「お・は・し・も」の説明を全くせずに、こんなに幼い子どもでも、完璧に近い答えが返ってきたことに、先生をはじめ、チャトランギー、ーダらも驚かされた。

 お年寄りや逃げることが困難な人たちに対してどんな手助けができると思うか?というに問いに対して、お年寄りなどにはお花をあげて励ましてあげると答えた園児がいた。「私はまだ小さいから、抱っこしてあげられないから、励ましてあげるの」と言った。この質問を園児にするかどうか、以前かなり迷った。2〜5歳ぐらいの子どもが、逃げることが困難な大人に対して何ができるのか?何もできないのではないのかと。しかし、結果はこの通りである。花を差し出すという行為によって『励ます』という、困っている人の『心の支え』となる手助けを考えたのである。私には想像もできなかった答えである。

 家がなぜ壊されたと思うか?に対しては大きな波が押し寄せてきたからと答え、壊れない為にはどうすればよいと思うか?に対しては、家の周りを高い塀で囲むと答えた。前回のプロジェクトでも同じ質問を対象年齢10歳以上の子どもに聞いたが、強い家を建てるという答えはあったが、高い塀で囲むというのは今回が初めてである。それもしつこいようだが、2〜5歳までの園児の答えである。そして、その塀に綺麗な色を塗るのと答えたのも園児である。
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