2005年10月13日

スリランカ幼稚園再建プロジェクト報告

スリランカ地図
 CODEはスリランカのNGOであるTRRFFをとおして、スリランカの2つの地域(北部ジャフナ、東部アカライパットゥ)で幼稚園再建支援に取り組んでいます。10月11日にこの支援のパートナーである、TRRFF代表のTilakさんよりメールが来ましたのでここで紹介します。

「私は先週、幼稚園再建予定地であるジャフナに行った。とても困難な旅だったがこの訪問でより多くの経験と熱意を得た。ジャフナはスリランカ北部に位置し、LTTE(タミル民族解放の虎)が軍事支配をしてきたタミル人地域である。私は南部出身のシンハラ人なので、ジャフナへは実に20年ぶりの訪問であった。20年前と比べてあらゆるものが変わっていた。

そこで幼稚園の予定地を見に行き、建設予定の幼稚園の教師と生徒に会った。幼稚園を再建する地域は被災した漁村である。教師と生徒に会い、幼稚園建設の着工式(基礎になる石を置く儀式)を行った。そこにいたすべての人々が幼稚園の再建に感謝し喜んでいた。私たち、シンハラ人があらゆる困難(民族の違い、地理的な不便さ、治安の悪化等)を乗り越えて、タミル人を支援するために南からやってきたことに対しても、大きな歓迎を受けた。」

幼稚園再建のもう一つの予定地である東部アカライパットゥについては、9月14日のTilakさんからのメールによると、教会が購入した土地の一部を使って幼稚園を建設することになりました。被災者は現在仮設住宅に住んでいるという状況で、再定住地(恒久住宅)が決まってから幼稚園再建を進める予定です。


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2005年10月03日

「津波アジアNGO国際会議」参加レポート 最終

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【写真】国際会議の様子(タイ・クラビー、9月26日)
9月26日 アジア津波国際会議

 いよいよ今日は国際会議当日。クラビー県知事のあいさつから始まり、午前中は全体的な被害状況や復興課題について大学教授やNGOリーダーから説明があり、その後で、インド、インドネシア、スリランカ、モルディブからの出席者からそれぞれの国の被災状況について発表があった。

 午後からは日本国際ボランティアセンター(JVC)代表の熊岡路矢さんのコーディネートで、日本の奥尻、神戸、長岡からの出席者がそれぞれの経験について発表した。これは災害大国である日本の災害とその復興活動を紹介し、スマトラ沖地震津波で被災した国々の長期的で持続可能な復興を見据えて、日本が持っている教訓を提供することが目的である。
 まず、奥尻から奥尻消防署・消防士の三浦浩さん、そして神戸からCODE理事・事務局長の村井、最後に新潟から長岡市国際交流センター・センター長の羽賀友信さんがそれぞれの立場から経験談や教訓を語った。その結果250人以上の聴講者が1時間半の間、熱心に日本の経験を聞き入り、時間制限はあったものの多くの質問が出た。前日、タイの被災地を実際に見て、日本の経験をどのように伝えるか(どのような教訓をタイの人が必要とし、どの教訓がタイで生かされるか等)について多少不安はあったが、聴講者の反応から確かな手ごたえが感じられ、日本の経験に対する関心の高さを感じた。

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【写真】神戸の写真を見るタイの被災者 (タイ・クラビー 9月25日)
 今回の会議の参加をとおして、日本の経験・教訓を伝えることの意味は2つあるように思う。まず1つは精神的に心の共有をすること、そして2つ目は手法的に日本の教訓を伝えることである。
 1つ目の精神的な心の共有は、国や民族は違っても同じように災害を経験した人と人が、心を通わせることにより、苦しみが軽減されたり、動機付けされたりするということ。これに関しては、会議の後で聴講者が話しかけてきて、発表を聞いて災害時のことを思い出し、自分の身近にいる人を大切にすること、命を大切にすることを学んだという話を聞いたので、国や災害は違っても多くの人が同じ感情を共有することができたと思う。
 2つ目の手法的に日本の教訓を伝えることというのは、日本の被災地の事例(課題や対策)をもとに、他の被災地でも、その地域の特性に合わせて応用することができるのではないかということである。これに関しては、会議という限られた時間を越えて、1人1人の聴講者が発表から何を学び取り、今後どのように実践していくかによるものである。今回の会議に留まらず、今後も各被災地がお互いに学びあえるような関係を続けていきたいと思う。
 明日の最終日は会議で話し合ったことを元に提言(宣言)を作成し、記者会見で発表する。短い期間であったが、今回の会議のように国を越えて情報を交換し、お互いが学びあう場の必要性を強く感じた。

事務局スタッフ 飯塚明子



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2005年10月01日

「津波アジア NGO 国際会議」参加レポート vol.2

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【写真】(上)いかを捕るかごを作る住民 (下)修復されたボート(タイ・プラトン島 9月23日)
9月23日 津波被災地訪問

 今日は3つのグループに分かれて津波の被災地を訪問した。片道4時間かかるので、朝6時にホテルを出発。私たちはクラビーからパンガー県のクラブリ地区にあるプラトン島に行った。プラトン島には、3つの村があり人口は1255人。人口の95%以上の人々が漁業に従事している。その中でも木で作ったかごにイカをおびき寄せて取るという漁法を多くの人々が使っている。この方法は、現地の人が昔から使っている漁法で、かごは島にある木を使って現地の人が作る。この漁法だと大量のイカを1度に取りすぎることがないので、生態系にも優しい。この島では、津波で約80人が死亡、又は行方不明、115の家が破壊され、70のボートが破壊された。

 ここでは、Save Andaman Network(SAN)という団体が活動しており、住民と協議しながら、漁業支援と住宅支援を行っている。漁業支援では、ボートヤード(ボート修理場)で壊れたボートを修理したり、造ったりしている。住宅支援では津波で被災し島の中央に避難していた住民に恒久住宅を建設している。どちらの支援も住民と何回も協議しながら、住民自らがボートを造ったり、住宅を建てたりできるように支援している。SANは支援をするにあたって、徹底的に住民と話し合う。住民が津波で何を失い、何が必要か、津波前から存在していた課題は何かなど、住民と話し合いながら、住民自身が今後の復興を担っていけるよう、特に、その地域の文化(伝統的な木の船、原始的な漁法)に合わせて支援している。その土地に元々あった課題(土地問題、生態系の問題)を解決するための道すじを復興過程に取り込んでいくことの大切さをSANとその地域の住民から学んだことはとても有意義だった。

 もう1つ学んだ点は、コミュニティーの連帯の大切さ。それは災害が発生した時にも当てはまるが、長期的な復興の過程にも当てはまる。私たちが住民と話をしていた際に、生まれたばかりの赤ちゃんがハンモックのように吊された布きれの中で眠っていた。実は、その赤ちゃんのお父さんは津波で亡くなり、お母さんは1ヶ月前に1人で赤ちゃんを出産した。住民たちはお母さんが安心して働くことができるように、赤ちゃんを交代でみたり、漁具を修理する仕事をお母さんに提供したりしている。その他にも、住民間で管理するコミュニティーバンク(地域銀行)や協同組合を住民が主体的に運営している。そのようなコミュニティーの連帯の強さは、むしろ日本が学ぶべき点であると思った。

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【写真】被災地見学の参加者(タイ・プラトン島 9月23日)
 最後に、一番気になったことは防災についてである。また津波が来たらどうするか、住民は考えているのか疑問に思った。村井が住民にその質問をしたところ、住民は自分たちで逃げる場所を考えたり、津波の勢いをおさえると言われているマングローブを海岸線に植えたりしていると言った。その言葉を聞いて多少安心したが、コミュニティーが(恒久住宅の建設やコミュニティーバンク、ボートの修理など)復興のためのプログラムを実施するのと同時に、次に来る災害の備えをすること、災害の経験を伝えていくことも大切であるということを神戸の経験としてつけ加えた。

事務局スタッフ 飯塚明子

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